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タイランドと猫とわたし

大人のお稽古

 実は、今、習い事と呼べるものを、なんとふたつもしています。

 ひとつは、ヨガ。学校の同僚と3人で、先生に学校に来てもらって、放課後にしごかれています。最近、逆立ち(head standing)を壁なしでできるようになって。具体的な成長で、とてもうれしい。

 ほかの2人は、私よりももうずいぶん長くやっていて、いろんなことができます。わたしは、体が柔らかいから、下手に軽々といろんなことができてしまって、そんな2人のクラスに入れてもらっています。ひょいと手が届いたりして、でもきちんと筋肉を使っていないとか、姿勢が整っていないとか、あって、何より、この性格、急がない、人より遅れても気にしない、自分のペースを貫くこの性格が相まって、ヨガの先生ノックは、「こういう子が一番難しい」と頭を悩ませています。

 そんなノックの声もききつつ、週に2回の、仕事をほっぽり出してヨガウェアに着替える時間はわくわくするもので。ヨガは、とても楽しい。汗がきちんとかけない体質だったのも、最近、汗ばんできているという先生の指摘。これも、成長のひとつ。からだ、がんばれ。

 もうひとつのお稽古。これは最近始めました。きのう第2回が終了したところ。ジャズピアノです。

 わたしは、根っからのクラシカル・ピアニスト。コードもよく知らないし、improvisation(即興)なんてもってのほか。楽譜があって、はじめての、練習および演奏。技はたくさんあるけど、かちこちです。

 それで、習うことにしたん。バンドでも、きっとためになるだろうし。

 しかし、これが大変、大変。大人の習い事とは、こういうので難しいのだ。そして、よく言われる「Teachers can be the worst students 教師ほど、最悪の生徒はいない」というやつを、そのまんま行っています。

 なんでそんなことをしないといけないの?それが何の意味があるの?なんで覚えないといけないの?

 はむかう、はむかう。

 だって、わたしは立派にピアノが弾けるのだ。それをなんだって、またこんなことをさせようと言うんだ。説明して!

 理屈が分かっていないと、できんのんじゃね、大人は。子どもたちの、あぁ、わたしの子どもたちのように、そのままごくごくと吸収するなんてことは、もうできんよーなったんじゃね。

 この、学習態度、姿勢は、多いに反省ポイントであります。レッスンのあと、ずいぶん自己嫌悪に。

 でもね、どうも、かちんとくることがあって、それは、うちがタイ人英語に慣れんといけんのんじゃけど、いや、でも、どうしてもかちんとくるんよー、これ。

 タイ人ってね、確認の意味の"…, right?"の使用範囲が、どうも無茶苦茶広いのです。たとえば、電話に出る。

 "Hello."
 "Are you mame, right?"

 一度目には言わないと思うのだ。なんか、なかなか通じないとか、あれ、調べてみよ、とか、そういうのが間にあって、それで、"…, right?"だと思うのだ。

 それを、ピアノの先生も、使う。いや、使いまくる。連打する。

 何か新しいこと、コードの名称なり、概念なり、そういうのをわたしに言うとき、"This is block chords, right?"と言う。そして、わたしは心でどなる 言う。"I don't know! You just said it! Am I supposed to know it? Why do I take lesson then?" それから、声に出す。"…yes."

 あまりにもわたしが素直な生徒ではないため、先生は、「ちょっと考えるね」と言っていた。来週はどうなるんじゃろ、ジャズピアノレッスン。
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