タイランドと猫とわたし

アウト・オブ・コントロール

 学校が始まって4日たちました。

 もう、くたくた。さっぱり、わからない。カリキュラムも、ない。シラバスも、ない。これまでどんな授業だったのか、わからない。知るすべがない。でも、わたしは、日本語を勉強してもらわないといけない。それで成績を出さないといけない。でも、わたしは、高校で勉強するようなことは教えちゃいけない。インターナショナル・スクールになんとなく流れる、暗黙の空気に慣れないといけない。英語で授業を進めることに、慣れないといけない。

 でも、わからない、わからない、わからない。でも、考える時間なんて、ない。ひどい。

 容赦なく時間はすぎ、わたしの部屋にはつぎつぎに生徒たちが押し寄せてくる。11歳から13歳のこどもたち。わたしが、どうしていいのか困っていることに、”かこつけて”、もう好き放題。追い打ちをかけられて、もう、わたしは、思考停止。ほんとうに、さっぱりわからない。

 気がついたら、こどもたちが去ったあとの教室で、わたしは涙を流していました。どうしたらいいのか、ほんとうに、ほんとうに、わからない。



 教案を書く気力も、授業の準備をする体力も、もうありません。



 頭がからっぽになったわたしは、明日、三線を持っていくことにしました。安里屋ゆんたの替え歌を、みんなでいっしょに作ろうと思います。今、お手本になるのを、考えているところです。

♪さあ 日本 いいとこ みなさんこんにちは
 すしも おいしい さくらも きれいだよ
 マタハーリヌ ツンダラカヌシャマヨー♪

 ・・・語彙に制限があるだけに、おもしろくない・・・。そして、わたしのテンションは、三線をやるにはおそろしく低い。
 なんかいい歌詞、ないでしょーか?

 どんなにくたくたになっても、わたしには生徒がいて、生徒には時間割があって、学校にはスケジュールがあって、わたしは自分で組み立てて、決めないといけない。日本語のクラスは、わたしがひとりで担当しているから。

 でも、わからない、わからない。

 三線持っていって、それでも無意味なら、もう、わたしはどうしていいやら、わからない。毎日、崖っぷちです。もう、ビザの問題なんて、ちっぽけなものですわ。わたしには、目の前の課題が大きすぎて、多すぎる。全てについて、アウト・オブ・コントロールです。
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