タイランドと猫とわたし

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自分の年輪を偽れるか

 「モンゴルどうだったー?」と聞かれて、まず答えるのは、「自分のどこかのスイッチがoffになって、別のところがonになったような旅じゃった。でも、何かは分からん。でも、自分の中の中のところが、変わった旅じゃった」。分かりにくい言い方じゃろ。でも、そーなん。ほーじゃったん。

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 いろんなものがなかった。でも、よかった。自分は人間で、周りに暮らす羊とかヤクとかとは違うけど、でも、思ったよりも近いと思った。近くなれると思った。自然があって、自然の辛さがあって、自然の恵みがあって、それと生きることができるはずじゃと思った。モンゴルの人らはしとっちゃった。なんで自分はできんのん?すればえーじゃんか?

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 鼻のふくれたところ(この部分、何て呼ぶっけ?)の左側に、いぼでもなく、ほくろでもなく、でもよくわからない膨らみが数年前からあって、どうもそこは血がよく通っとるみたいで、そこにふと爪が当たって、尋常でない量の血が出て、ぎゃー、ということがときどき起こります。小さいことじゃけど、気にならなくもない。そこで、今日思い切って、切除の相談に街のメディカルサロンに行ってきました。

 ちこちこっと切って、1,000バーツ程度で5分ぐらいでなんとかなると、皮膚科医。あー、ほんじゃーお願いします、と。ちこちこっと切ってもらう。終わって鏡を覗くと、その「膨らみ」がない自分の顔は、なんだか違う感じ。自分にしか分からんのんじゃろうけどね。なんだかすっきりしたような、ちょっと不自然なことをしてしまったような。

 終わって出されたお茶を飲みながら、そのサロンのプロモーションをちらちら読む。ふむふむ、世の中には、どうやら、しみとかしわとかなんとかかんとかの作業がいっぱいあるみたいじゃね。と、サロンの若嬢が、「お肌チェックしてみません?」ときた。無料なのでやってもらうことに。

 1ヶ月のモンゴル旅行で、お肌を酷使したことは十分承知。旅の友Agとも、道中、お互いの顔および体の皮膚の状態のひどさをあーだこーだと話したものです。ときに、めくれかけた皮を剥ぎながら、ときに、何だかもうよー分からんよーなっとる爪の周りをいじくりながら。照りつける太陽の下、陰は1mmもない。よって紫外線。シャワーどころか、基本的に水がない。よって、汚れが付着。旅はバックパックひとつっきりで、そこには寝袋とか山歩き靴とか薬とかを入れたいので、化粧品は優先順位ががくんと落ちて、最小限のものしか持っていない。よって、運良く湖なんかで顔を洗えたとしても、その後の手入れ行き届かず(というか手入れ、ほぼ皆無)。バンコクに戻ってきたときは、同居人たちに、黒くなった黒くなったと言われたわー。

 最新機器で、わたしの肌は現実の元にさらされ、皮膚科医は画面を見ながらなんとも苦渋の顔。カウンセリング開始。Q「どこの日焼け止め使ってますか?」 A「持ってません」 Q「ファンデーションはどこの?」 A「相当のことがないと使いません」 Q「・・・・」 A「???」 驚く皮膚科医。

 わたしは表とかグラフとかを見て、分析するのが、好き。しばし黙ってしまう彼を尻目に、画面の情報をまじまじと「読む」。年齢から行くと、平均よりもずいぶん健康的な肌をしていると、検査の結果出ている様子。「なーんだ、えーじゃんか」と言ったら、皮膚科医に、堂々と釘を刺されてしまいました。

 「早く手を打たなければ!!!」 

 しみを撃退しろと、彼は言う。あれを塗って、これを塗って、これを当てて、あーでこーで。それでしみの進行を防がないといけない、と言う。聞いていると自然に生まれた疑問、「ってことは、せんせー、あれとかこれとかって、終わりはないんですね。ってことは、あれとかこれとかがないと生きられないってこと???」

 「わたしは15歳から使ってます。そして、これからも使い続けます。」と、相当いろんなレーザーを当てたであろう、つるぴかの真っ白のしわ一つない肌を光らせながら、医師は断言。びしっ。(15歳からって、どーよ)

 わたしは、自分が、若いとは言えない年齢であることは知っています。でも、それなりに、自分で吸収できることはしてきて、挫けたり、学んだり、飛んだり、跳ねたりしてきて、その一年一年に悔いはありません。35年、生きてきたからこその自分が、今ここにある。自分の年齢は、胸を張って言える。

 指の爪がとても小さいのはピアノをずっとしとるけー。美しくはないけど、でも、好き。それは自分の誇り。それと同じで、顔のしみだって、自分が生きてきたぶんの年輪じゃないんじゃろうか。20代の肌に若返ることって、どうなんじゃろうか。もんもんと、ぶつぶつと言っていると、医師。「mameさんは、だって、日焼け止めを塗っていない人生を送ってきたからこうなったんです。体の他の部分は、服でカバーされているから、しみがないでしょう?日焼け止めをしていれば、顔だって、そういう皮膚になれたはずなんですよ。しみの治療は不自然なことなんかじゃありません」やはり、びしっ。

 しかし、これはなかなか「そのとーり」な言い方で、医師、ナイスコメント。心は動く。

 モンゴルで、草原の真ん中で、360度周りに人工的なものがなくて。ただ草があって、動物たちがおって。あーここで素っ裸になって寝っ転がりたい、と心から痛いぐらいに思った自分。首都のウランバートルに戻って、便所で水を流し紙を使い、買い物をしたらスーパーでレシートを渡されて、アイスクリームを食べてプラスティックのゴミを出して。あのときの、自分という生き物の、なんと「生きるためには実は必要ないもの」の消費量の多いことを知ったか。

 そんなわたしに、お肌若返り作戦が実行できるんじゃろーか?
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by mamemama_blog | 2011-08-28 23:14 |

Монголия

 旅に行っていました。で、帰ってきました、バンコクに。

 色んな意味で、一皮も二皮も、いえいえ、もっともっと、何皮も、自分が剥けた旅でした。

 行ったのは、Монголия、アルファベットで書くと、Mongolia。モンゴルです。

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 モンゴルを去ってから、一週間以上経った今でも、まだ、消化しきれていません。

 いろんな旅をしてきたけど、最もものすごい旅のひとつであることは確実。

 モンゴル、小さな私たちを受け入れてくれて、ものすごい時間をくれて、Баярлалаа(Bayarlalaa, Thank you)!!!
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by mamemama_blog | 2011-08-16 02:17 |